中国の現地法人の設立ハードルの高さから、越境ECの出店を計画する企業は少なくありません。ここでは、中国進出を考えている企業に向けて、越境EC出店時に留意すべき点と、出店手順について詳しく解説していきます。
越境ECの中でも、中国で会社設立をしてホームページを立ち上げるケースにおいては、電信管理機構・国務院の情報産業主管部門に、ICP関連手続きを済ませる必要があります。ただし、日系企業がICPを取得するのは難しいので気をつけてください。
または、日本企業が中国外にサーバーを設けて、中国語対応のホームページ上で製品を販売する場合は、製品発送時に⾏郵税が課せられます。個人消費の範疇を超えると税関でみなされた場合には、一般貿易と同等の関税が課せられます。さらには、原産地証明書・成分表・中国ラベルの作成・許認可の申請などが必要となり、コストと手間を要するので注意しましょう。
上記2つ以外の方法、中国ECサイトへ出店する場合には、ECサイトの知名度を活用したマーケティングが実施できますが、条件が厳しく出店できないケースもあります。
越境ECの中でも、ECモールへの展開は、既存ユーザーを集客しやすいというメリットがあります。ECモールとは大きな市場がつくられており、各店舗が出店している形態です。自社だけが出店するECサイト作成する場合とは異なり、ECモール自体の知名度で集客できます。とはいえ、同業他社が多く出店しているので、ブランディングが難しく、リピーターに昇華させにくいというデメリットも。顧客のリストアップができないケースが多く、地道に知名度を上げるしかありません。ただし、競争が激化しているので、商品の値引きや宣伝費がかさみ、利益率が低下するリスクもあります。
中国ではソーシャルコマースでの展開が注目されており、口コミ文化を利用した販売戦略が用いられるケースが増えています。ソーシャルコマースには大きく分けて、ソーシャルコンテンツコマース・ソーシャルシェアコマースがあります。ソーシャルコンテンツコマースとは、SNSに投稿される口コミから購買行動へ繋げる手法のことです。対して、ソーシャルシェアコマースは、消費者がSNSで製品をシェアすると、割引を受けて共同購入できるため、連鎖的に購買行動へと繋げられます。
中国市場は日々変化していて、その時々によって打ち出すべきマーケティング戦略が異なります。下記のリンクより、中国進出支援に強いコンサルタントを確認できます。
越境ECで出店するには、モールと契約をし、物流体制を構築する必要があります。その後、売れるための店舗設計をしてから、サービス内容や人員体制を構築します。
越境ECで出店するなら、中国市場やトレンドを押さえた販売戦略を実施する必要があります。やみくもに出店しても利益率が低くなる恐れがあるので、中国進出支援に強いコンサルタントを活用するのがおすすめです。
中国進出支援に特化しているコンサルタントファームは検索結果で調査できた限りでは全部で46社。
46社の数ある中国進出コンサルファームの内、日本国内に相談窓口を置き、なおかつ中国現地にも拠点を持っている、
いわば‟中国の今を知る“心強いパートナー候補となりうる会社は11社でした。
さらに、11社をカテゴライズしていくと、2022年9月現在では3つの進出市場の支援がにぎわっているようです。
まずは、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
中国版Tiktokなどにおいて、ブランド公式アカウントや動画コンテンツ内での公式ECショップ出店、独自の動画コンテンツ発信で知名度を高めるとともに、「ライブコマース」による販売拡大 (8000億円上振れ市場)。
新しい販売チャネルで中国での
製品知名度を上げ、戦略的に中国での販路拡大をしたい中堅企業
中国国内ECプラットフォームにおいて高いシェア率を誇るタオバオや、97.4兆円以上の市場を持つTmallなど、大手ECモールへの出店をサポートし、販売拡大を実現してくれます。
市場で埋もれない独自性のある
製品を取り扱う、広範戦・遠隔戦で中国の市場を席捲したい企業
飲食店や物販店に限らず、IT・金融商品やサロンなど、自社サービスを現地で提供するために法人を立ち上げたり、実店舗を出店したりして事業展開を行う企業をサポートしてくれます。
物販以外のサービス拡大を現地で腰を据えて、中国現地密着型で
着実に事業拡大したい大手企業
【上記のカテゴリーでそれぞれ選定した会社とその基準】
2022年6月22日時点、「中国進出支援」でGoogle検索して表示されたコンサルティングファーム全て(46社)を調査。その中で日本にも中国にも拠点を持ち、日本人・中国人コンサルが在籍する中国進出支援に対応しているコンサルを選定(11社)。その中から中国進出支援範囲が広いコンサルファームを各カテゴリーに振り分けました。
・ポリスター:支援項目37つ
・パル:支援項目21つ
・トータルソリューション:支援項目21つ